『DAIWA派?シマノ派?』って聞かれると回答に困りますね。ダイワにはダイワらしい巻き感があり、シマノにもシマノ特有の巻き心地があります。リールのシステムや使用されている素材も違いますし見た目もアングラー好みの問題になります。
ただ、私の子供の頃に自宅にあった釣り具はダイワのリールやロッドの商品が多かったですね。
そんなダイワの釣具の中で、未だにオークションや中古リール販売店で不動の人気を誇るDAIWAの初代イグジストをご紹介します。

このイグジストは発売されたのが2005年になりますので、現在は発売後20年を経過した初代イグジストとなります。
05イグジスト2004のスペック
EXIST(イグジスト)2004

品名:イグジスト 2004
巻取り長さ(ハンドル1回転):63cm
ギアー比:4.8
自重:180g
最大ドラグ力:2kg
標準巻糸量:4lb-100m PE0.6号-100m
ベアリング(ボール/ローラー):11/1
■ マシンカットデジギヤII
■ サイレントオシレーションII
■ 高精度マシンカットエアメタルハウジング
■ エンジンプレート
■ レーザー刻印ロゴ付きABSエアスプール
■ クロスラップ
■ エアベール
■ ツイストバスターII
■ ローターブレーキ
■ 防塵シェルボディ
■ BBトーナメントドラグ(フィネストーナメントドラグ)
■ シーリング付き2CRBBラインローラー
■ オールCRBB
■ ウォッシャブル構造
■ アルミマシンカットハンドル
■ 2BB仕様の軽量I型コルクノブ
■ シリアルナンバー
■ オーナープレート
■ セミハードケース
■ エコパッケージ
商品カタログのタイトルには
『研ぎ澄まされた最新技術の集大成が驚愕のコンパクトボディに搭載』
『俊敏で軽やかなパフォーマンス・・・「EXIST」でしか味わえない世界がある。』

初代イグジストの発売は2005年
この05イグジストは発売以来、スティーズカスタムやハイパーカスタムなどのバリエーションが販売されながら、7年もの間、DAIWAのフラッグシップモデルとして頂点で輝いていました。
そして2010年にシマノ社より10ステラが発売。この10ステラも完成度が非常に高く、あの『ヌメー』とハンドルを巻く感触や巻き始めた後の滑らかさには驚きました。
イグジストはその後、2012年に初代イグジストからの待望の進化として、エアーローターにマグシールド、ザイオンボディに変化したイグジストが登場。四角い大きく穴が開いたスプールが非常にカッコよく、皆さんはダークシルバー色に輝く12イグジスト憧れたと思います。
新たな12イグジストの登場で、影を薄めていった初代イグジストですが『ハンドルの異常すぎる巻き軽さ』や『巻きのシルキー感』、そしてメタルボディによる剛性感が管釣りのフィッシャーマンには現在も人気があり、特に2004番手のイグジストはオークションサイトや中古釣具販売店で高値で取引されてます。

【 REAL FOUR】ダイワテクノロジーの集大成
最近のDAIWAではこの『REAL FOUR』の文字を見かけなくなってきましたが、2004に登場したセルテートから始まったDAIWAの新コンセプトの『REAL FOUR』はダイワのスピニングリールの新たな時代がスタートした瞬間でした。
ダイワのリールを買う基準として、シルバーに光り輝く『REAL FOUR』の文字を店頭で見つけ、眺めていたフィッシャーマンも多いのではないでしょうか。

【 REAL FOUR】テクノロジーの集大成がいま…
ひとつひとつが大ニュースになるような画期的新機構が随所に、しかもさりげなく搭載されている“EXIST”。
いずれも、今後のリールの世界基準となるべき要素であり、発明であり、改革である。
だが、イグジストはそれら個々をことさら謳わない。
なぜなら、それらが生み出すパフォーマンスが何よりも雄弁に語ってくれるからである。四つの未来基準を附与されて未到の領域を切り拓いたREAL FOUR。
その轍を辿る轟きは絶え間ないがいま、異次元の銀河に新しき星ひとつ。
冠を戴いたREAL FOURはさらに未知の領域を志向する。
THE REAL FOUR。
使い手に無上の歓喜を、至福の時を。引用:DAIWAカタログより
無類のパワーと滑らかさ。
REAL ENGINE(リアルエンジン)
『圧倒的なパワー、シルキィな回転性能を生み出しているリアルフォーの駆動系。
高精度なスーパーメタルボディーに包まれたデジギヤ、サイレントオシレーションが静謐にして力強い巻取りを可能にし、リールの心臓ともいえるドライブギヤーを大口径BBで支持するエンジンプレートが理想的なレイアウトをもたらしている。 』
快適さが倍加する操作性。
REAL CONTROL(リアルコントロール)
『糸ヨレ、糸グセ、糸ガラミ、そしてバックラッシュ…スピニングリールの宿命であるこれらのトラブルを可能な限り未然に防ぐ機構がリアルフォーには随所に搭載されている。
スムーズな飛びを実現するABSスプールや糸ヨレを防ぐツイストバスターなどは、すべて釣り人に集中力を持続させる操作性を生み出している。』
従来基準を超えた耐久性。
REAL ENDURANCE(リアルエンデュランス)
『使えば使うほど信頼性が増すという不思議さがリアルフォーにはある。本物とは、時を超えてなお輝きを増すもの。
いつまでも変わらない精緻なメカニズムは、フルメタルボディー、タフドライブギヤーなどの剛健なパーツと、サビに強いCRBB、リールを清潔に保てるウォッシャブルなどの総合力が生み出しているものである。 』
リールを育てる快感がある。
REAL CUSTOM(リアルカスタム)
男の道具というものは、忠実な部下であり、友であり、そして息子であり恋人でもある。ともに充足の時を過ごすためには、自分のスタイルに合うように訓練し、育てていかなければならない。リアルフォーはクルマやバイクのように、さまざまなオプショナルパーツを駆使して、自分だけのリールを育てることができるのだ。
今は”DAIWA TECHNOLOGY”として多くの技術が開発されてますが、当時の初代イグジストはDAIWAの集大成の固まりだったんです!!
なぜ今もイグジスト2004は人気があるのか?
発売されたイグジストのシリーズは
1003番、2004番、2500番、2506番、2508番、2508R番、3000番、3012番の計8機種
それから、ハイパーデジギアを搭載したハイパーカスタム2508番に、Rカスタム仕様のハイパーブランジーノカスタム2508R番

そして、淡水専用のフロロライン仕様のスティーズカスタムなどが登場しました。
その中でダントツに人気があるのは2004番のイグジストです。
未だに人気が衰えない理由として3点あげるとしたら
・メタルボディという事。
・非マグシールドという事。
・巻きが異常に軽い事
現行モデルの22イグジストは18イグジスト同様にメタルボディですが、12イグジストや15イグジストはザイオンボディーにマグシールド仕様となってます。
05イグジストは内部構造も簡単で、マグシールドもありませんので、自由にカスタムできる初代イグジストに人気が集まったんだと思います。
軽いスプーンなどを扱う管釣りでは、ハンドルの巻きの軽さと雑音が入らない静かな巻きを求めてますのでエリアフィッシングなどで活躍できる2004番クラスのリールが非常に高い評価を未だに受けている状況です。
因みに IOS FACTORYさんのblog『糸巻鬼日記』では
アングラーが一生に一度は使うべきリールとして05イグジスト2004を紹介してあります。
IOS FACTORY 糸巻鬼日記より
「アングラーが一生に一度は使うべきリールその2 05イグジスト 2004 編」
ダイワが誇るリアルフォーの最高機種である、05イグジストは
初代リアルフォーのセルテートのシルキーな巻きをそのままに
剛性感アリアリのマグネシュームボディに大口径のギアを搭載したモデルである
ほとんどのユーザーが今までにない巻きの軽さに驚愕し
今から10年も前のエリアトーナメントでは10ステラが登場するまで、かなりのシェアを占めていたリールである
メーカーとしても05イグジストの後に12イグジストそして15イグジストと発売される流れをみても
05イグジストの存在がいかに大きいかは、7年もの間フルモデルチェンジしなかったことをみれば窺い知れる
そして私自身、過去にもっとも整備をしたリールである
そしてイグジストはカスタムパーツで武装することでそのポテンシャルを200%にも300%にも発揮するチューニングベースとしては優れた素材でもある・・・(続く)※続きは『糸巻鬼日記』の7月17日の記事にて読んでください。
強引な釣りよりも繊細な釣りを目指す方には、IOSファクトリーさんのこのブログ記事は非常に勉強になり、自分で自分のリールをカスタムして楽しむという新たな趣味の世界が広がると思います。
ただ釣るだけの道具ではなく自分の腕の一部となり、数グラムのスプーンの後ろについてくる魚の気配を感じるリール!?
巻きの変化による水中の状況判断が手に取るように判断できる狂いの無い巻きの軽さ、アングラーが自宅で静かにメンテナンスをやりながら楽しめるリール
過去のリールですが、このように一緒に成長しながら楽しめるリールとして現在も人気があるのではないでしょうか。



18イグジストは初代イグジストを超えた?
ダイワのコンセプトが『リアルフォー』から『LTコンセプト』へ2018年変更になりました。

『LTコンセプト』で登場した18イグジストは05イグジスト同様『メタルボディ』で登場しました。この事はイグジストマニアとしては「やっぱりザイオンボディからメタルボディに戻したな」と感じたはずです。ただ、この18イグジストでも巻きの軽さは05イグジストにまったく及ばないと言われてました。
2005年から20年以上経過し、現行モデルの22イグジストは近未来的な容姿で新たなテクノロジー「AIRDRIVE DESIGN」を搭載。ダイワの小型スピニングリールの頂点となってます。
18イグジストや22イグジストの記事は次回。
コメント